相続税の申告

相続税の申告

改正「贈与税」のしくみ

(17)生前贈与と死因贈与、どう違う?

贈与というのは、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をし、相手方がこれを受託することによって成立する契約をいい、贈与者が生前に行うものである。

これに対し、死因贈与とは、贈与契約は生前に行われるが、「私が死んだら、あなたに○○をあげましょう」という内容のもので、贈与者の死亡を原因とする条件付贈与契約である。

生前贈与は、取り消しができないのに対し、死因贈与は遺言でその契約を取り消すことができる。相続税では、生前贈与には贈与税が課される(相続開始前3年以内の贈与や相続時精算課税制度の適用を受けた一定の贈与は相続税の対象になる)が、死因贈与は、遺贈と同様に取り扱われ、相続税が課される。

課税対象となる財産の評価は、贈与についてはその贈与時の価額となるが、死因贈与は贈与時の価額ではなく、その贈与者の死亡時の価額によることとなる。